【Superstitious】迷信的な、迷信深い というような意味の英単語。
前回書いた「アスワン」を信じている国民率80%(※ハイナコ フィリピン調べ)のフィリピン人にピッタリの形容詞だ。
アスワンを信じているだけではなく、フィリピン人は色んな迷信を信じていて、親切にも真剣な顔で注意喚起してくれる。
セブ留学時に英語講師からよく聞いたのは、
「フィリピンの地方部に旅した時に、見知らぬ人から触られないように気をつけて」
という事だった。
曰く、田舎には魔女がいて、魔術をかけられるというのだ。
ちょっと真剣な顔で警告されるので、こっちも「了解した」としか言えない。
そんな留学中に「マラパスクア」というセブシティから北にバスで4時間ほどのリゾートアイランドへ日本人数名で小旅行に行った時のことだ。
ちょっと話しがそれるが、私たちが宿泊したホテルの紹介をしたい。
そのホテルは両脇を断崖絶壁に囲まれたプライベードビーチを持っていて、通常、ホテルに行くには港から小舟でそのビーチに運ばれるそうだ。
しかし、私たちが到着した時は波が高く、小舟でそのビーチに行くことができないと、断崖の山をよじ登ってホテルに行くことになった。
ホテルへ行くのにこれを乗り越えねばならない。
これもフィリピンアドベンチャー。
そして、ホテルに到着すると、ダブルブッキングで部屋が無いと判明。
今更戻る事も出来ないので、そのホテルオーナーの家に宿泊することになった。
日本では考えられないことだが、フィリピン生活に慣れると、こんな事も普通に受け入れられるようになるから不思議だ。
そのホテルオーナ家には18歳の息子がいた。
その息子に島のことやマリンスポーツを教えてもらったり、食事を一緒にしたりして、仲良くなった。
3泊目の夜、夕食を済まして、皆で団欒していたところ、その息子から「あなたたちは非常にラッキーだよ」と言われた。
なぜかというと、私たちが到着する前の週末にドイツから来たバンパイアが逮捕されたと言うのだ。
...。
一応、何かの聞き間違いかと思い「何かの映画の話し?」と聞いたところ、「いや先週末にここであった話しだよ」とこれまた真剣な顔で力説された。
彼は小学生では無い。18歳だ。
そして、そのバンパイアがどうやってドイツから来て、数人の観光客が被害にあった(噛まれた)という話を聞かされた。
我々日本人たちは、ただ黙って彼の真剣な話しを聞くしかかなった。
これが一般的なフィリピンの田舎部の思考なのだ。
ここでバンパイアは架空の怪物だよと説明しても意味がない。
これもフィリピンならではと楽しもう。